らぷそでぃ〜 いん アドラー心理学 

 アドラー心理学との出会い


 1997年の春、私が身体の不調を自覚したのはこの頃だった。前年の暮れから新しいプロジェクトのため多忙を極めていた。肉体的にも精神的にもキツ状態だった。最初の頃はその疲れが出たと思っていた。

 しかし、その疲れはプロジェクトが一段落しても治まらず悪化する一方であった。尋常でない疲労に私は病院を訪れた。血液検査・尿検査と一通りの検査を受けるが結果は異常ナシ。

 だが、身体は疲弊し、疲れだけでなく頭痛・めまい・関節痛・筋肉痛・身体の硬直までも伴うようになった。これは尋常なことではない。再度病院を訪れるが結果は異常ナシ。私は信じられなかった。これほどの身体に苦痛があるのに「異常ナシ?」そんな莫迦な!

 検査結果に満足できず数件の病院を渡り歩くが結果は同じであった。

 ストレスから来る神経症やうつ病ではないか?そんな話もあった・・・・私は釈然としない気持ちを抱えながら精神科を受診したこともあった。病名も自律神経失調症・うつ病・慢性疲労症候群・神経症いろいろな病名を頂戴した。抗うつ剤・精神安定剤を処方されたこともあった。しかし身体の苦痛は一向に改善されない。

 私にとっては病名などどうでもよい。身体の苦痛を何とかしてもらいたいのである。

 2000年冬、そんな苦しい時期に出会ったのがアドラー心理学であった。アドラー心理学は「人間の行動には目的がある」と考える心理学であった。さらに「感情にも目的がある」とも考える。
 例えば、すぐに怒ったり、高圧的態度でゴリ押しする人がいたとする。彼は目的達成のために怒りの感情を作り出している。彼は怒りの感情で相手を威嚇して支配したり、主導権を握る。そんな目的達成のために怒りの感情を使う。アドラー心理学では、こう考える。

 そして悩みも目的があって目的達成のために作り出している!?悩みの目的は何か?悩むことによって人から同情が得られる。しかもいい人になれる。悩むことによって仕事をしている気になる。悩むことによって決断を先送りすることができる。悩むと便利だからお前は悩むのだ!

 なんだって!?天地がひっくりかえるほどの驚きでがあった。

 さらに「その問題は悩むことによって解決するのか?」「問題解決は今あなたが出来ることを考え決断し実行動することではないか!」挑発的な問いかけに私は衝撃を受けた。

 そうか!悩みは自分自身が作り出しているんだ!しかも悩めば悩むほど病気は悪くなる!決断し実行するとこだ!

 不思議な感覚が私の身体を覆った。前向きな気持ちになっていた。私の心の苦しみは消えていた。そして私は出来ることを考えた。悩みの感情を使わないこと。前向きに生きること。それまで後ろめたい気持ちであったドクター・ショッピングを納得できる医師と出会うまで続けること。なんとなく怪しいと思っていた民間療法にもチャレンジすること。私は決断した。

 決断し前向きに生きると不思議なものである。2001年の初頭に腕の立つ整体師と出会い私の身体は症状は向上した。2002年夏には、すばらしい医師と出会いドクター・ショッピングにも終止符を打つことができた。そして2004年春、原因不明の疾病は日常生活に支障ないレヴェルまで回復した。

 そう!アドラー心理学との出会いは私の人生にとって大きな大きな転機となった、人生の恩人なのである。


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