●モーツァルト 交響曲第40番 K.550
ジョージ・セル指揮/クリーヴランド管弦楽団
録音:1970年5月22日(ライブ)
SONY CLASSICAL SRCR 2539〜40
Photograph:Peter Hastings,Photographer Courtesy of Cleveland
Orchestra Archivrs
セルの演奏をある人が「ロマンあふれる完璧主義者」と形容していました。このCDを聴いてこの言葉がま
さにぴったりだと感じました。
モーツァルトはテンポをゆらし,強弱を付ける,表情づけを聴くことができます。このような演奏でありなが
ら感情に溺れることなく、がっしりした骨太な印象を受けます。
特に第1楽章の超有名なメロディーの表情付けには変化も加えていますし,主題展開部とか再現部など
の要所,要所でテンポ落としロマンティックな雰囲気を作り出します。そしてテンポをサッと戻したり、徐々に
戻したりと「ロマンあふれる完璧主義者」の芸を感じさせます。
音質も優れていて昨今、流行のノイズ・リダクションを使っていないのか?控えめに使ったのか?演奏の緊
張感や会場の雰囲気が伝わって来てうれしく思います。
00/12/12
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