●シューベルト 交響曲 第7(8)番 「未完成」
 ペーター・マーク/指揮
 NHK交響楽団
 録音:1986年4月16日(ライブ)
 KIng Record KICC 3065




 私は未完成交響曲を苦手にしている。聴いていて苦痛を感じるなど毛嫌いをしている訳ではないが、あま
り魅力を感じていない。

 私が感じる第1楽章はメロディーのブツ切ると唐突さである。

 第1楽章の第2主題を聴こう。第2主題が呈示される歌われる。弦楽器で歌い継がれた、後メロディーは
弱々しくなり、一瞬の沈黙の後、ダーン、ダーンと分断され激しい調べに変わる。、その後、いくぶんか明る
さを取り戻し第2主題が再登場する。また、この楽章はメロディーが伸びやかに拡がるとこなく、ブツ切り状
態で提供されている。私には唐突に感じられるのである。

 さらに、この楽章の展開部も物足りない、冒頭の導入句、第1主題、第2主題、さらにそこに使われていた
伴奏や経過句といったあらゆる素材を使っているように聴こえるが、それがマイナスに作用して印象を弱め
ているように感じる。

 そしてコーダーは不気味な冒頭の導入句が繰り返されジャ、ジャ、ジャ、ジャ〜ンで締める。あの不気味な
冒頭のメロディーがジャ、ジャ、ジャ、で終わるのも唐突!

 第2楽章は美しさの極みなんて呼ばれているが・・・・そんなに美しいか?

 第1主題も第2主題も美しいメロディーであるが私は物足りなさを感じる。比較しては申し訳ないがシュー
ベルトの先輩格にあたるモーツァルトやベートーヴェンの方がはるかに美しい緩徐楽章を生み出しているよ
うに思う。コーダーも第1楽章同様で唐突に美しく安らかメロディーが登場して終わってしまう。

 さて、今回採り上げるのは私が贔屓にしてるペーター・マークの録音である。

 この録音を聴くと私がマーク・マジックと(勝手に)呼ぶ特長が聴き取れる。それはメロディーの奏で方にマー
クの細かな指示が与えられ、埋もれがちな内声部や伴奏がクッキリと聴こえて来ることに加え、テンポにも細
やかな変化(あまり目立たないが)が与えられ独特雰囲気を醸し出している点である。
 この独特の雰囲気がマーク・マジックで、このような文章からコッテリとした音楽を想像してしまうが、実際は
スッキリとしたオーソドックスな感じに仕上がっているのである。


 05/03/19



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