●シベリウス 交響曲第2番
ジョージ・セル指揮/クリーヴランド管弦楽団
録音:1970年5月22日(ライブ)
SONY CLASSICAL SRCR 2539〜40
Photograph:Peter Hastings,Photographer Courtesy of Cleveland
Orchestra Archivrs
セルの演奏をある人が「ロマンあふれる完璧主義者」と形容していました。このCDを聴いてこの言葉が
まさにぴったりだと感じました。
このCDはモーツァルトの交響曲 第40番が収録されていますが感動的なのはシベリウスです!
モーツァルトの演奏はたしかに優れた演奏です。しかし、しかし、このシベリウスを聴いた後では、このコン
ビの実力を100%発揮した演奏ではない!と感じてしまいます。モーツァルトが表情づけした演奏なら、こち
らは感情を込めた演奏と表現したい。
この曲への共感が伝わってきます。かといって感情爆発のイケイケ!どんどん!の演奏ではなく,感情の
発露をときとして抑制し,ときとして駆使して表現して行きます。第3楽章から第4楽章の受け渡しは感情の
発露を徐々に解き放つかのようだし,第4楽章の壮麗さはもう言葉になりません。
これだけすばらしい体験をしたので余韻に浸りたいと思っていたら・・・・アンコールのラコッツィ行進曲がす
ぐに鳴り出したのにはよけいな感じがしました。よけいは言い過ぎですが,拍手を長めに収録すればシベリ
ウスの余韻にも浸れるし,アンコールの雰囲気がでると思います。余白もたっぷりあるし、再発の時は改善
をお願いします。
音質も優れていて昨今、流行のノイズ・リダクションを使っていないのか?控えめに使ったのか?演奏の緊
張感や会場の雰囲気が伝わって来てうれしく思います。