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●スメタナ 連作交響詩 わが祖国 コリン・デイヴィス指揮 ロンドン交響楽団 録音:2005年5月10〜15日 LSO Live LSO0061(輸入盤) |
穏健中庸な表現のなかに熱い想いがじわじわ伝わってくる。響きはあくまでもやわらかく木質のような暖かみを漂わせ・・・・私がこのCDを聴く前にイメージしていた演奏である。
さて、このCDを聴き始めると???違う?。
過度な感情移入がなく、力みのない演奏に思えたが、曲が盛り上がると弦楽器群が唸りを上げるのである。そう、どの曲も激しい部分は容赦なく、弦は唸りを上げ、木管は空気を切り裂き、金管はブリブリと轟くのである。デイヴィスにこんな激しい一面があったのか?と驚くばかりに熱い演奏を繰り広げるのである。
例えばシャールカのエンディングでは、ドーンとテンポを落として重々しく金管のファンファーレを奏でる。ターボル、ブラニークではさらにボルテージがあがり、オケは不気味な緊張感を生み出し、フィナーレでは渾身の迫力満点の演奏を聴かせる。そして情熱的であってもアンサンブルは高度でテンポが変化してもビッシと決まっている。特に弦楽器群の唸りは本当にロンドン響?疑うほどである。
チェコの望郷の念を湛えた熱さとは違う方向性であるが、灼熱の演奏デイヴィスがここまで熱い演奏を繰り広げるとは夢にも思わなかった。
05/11/18