●ストラヴィンスキー バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版)
  オットー・クレンペラー/指揮
  ニュー・フィルハーモニア管
  録音:1967年3月28,30,31日
  TESTAMENT SBT 1156(輸入盤)


 
 ペトルーシュカはバレエ音楽である。「謝肉祭の日,人形使いが人形に生命を吹き込む。その人形たち
は恋に落ちるが・・・・やがて恋は三角関係に発展ついには刃傷沙汰に・・・・」このストーリー展開,情景
描写を丹念に音楽として表現する。
 もちろん間違いではない大正解である!しかし、これが唯一なのか?違う切り口,表現があってもいい
ではないか!?。

 クレンペラーはペトルーシュカの演奏についてあるインタビューでこう答えている。「君はなにをほざいて
いるのだね。バレエの公演じゃないんだよ君!私は踊り子のいないバレエの伴奏をするつもりはない。
『ペトルーシュカ』を演奏したのだよ。わかるか君!バレエの伴奏を聞きたければカラヤン君の演奏会に
行け。指揮台にバレリーナが居るぞ!」(注)。

 クレンペラーの演奏はバレエのストーリー展開、情景描写を無視する。そえでは無味乾燥な演奏になる
のでは?そんな危惧を抱いた者はクレンペラー氏に侘びをいれてください。ズバリ演奏はモーレツにおも
しろい最初は違う曲が鳴り響いた!?と思うほどのインパクトがあるが、やがて「この演奏なんかイイね。
いゃ、すばらしい!」と納得させられます。ひとつひとつの響きが丹念に掘り起こされ吟味され。さらに重
ねられ織り上げられて行く様をじっくり味わえる。数々の楽器が織り成すオーケストラという集団の妙味が
楽しめるのである。

 また、録音も見事である、演奏者の息づかいが伝わってくるしアビーロード・スタジオの空気の振動が伝
わって来るかのようである。

 (注)100%私の創作である



 02/10/27

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