●ベートーヴェン 交響曲 第3番 「英雄」
パドヴァ・ヴェネト管弦楽団
録音:1994年 7月16/13日
Arts 4724―2(輸入盤)
第1楽章、冒頭2打音につづくチェロによるテーマはリズムを強調して奏でられる・・・・弦の刻み、たとえ内声部で
あっても各パートは隅々まで明瞭に、そして躍動感をもって奏でられる。
隅々にわたってマークの発するオーラ、オケの共感、それにベートーヴェンの書いた楽曲すばらしさが相乗効果を
発揮する。パドヴァ・ヴェネト管弦楽団は小編成のオケらしいがそれをまったく感じさせない厚みのある響きでダイナ
ミックな演奏を聴かせてくれる。
第2楽章、冒頭の弦の響きのすばらしさ。これがすべてを語っている。第1楽章同様にオケがマークの棒に共感を
もって応えており、すべてのパートに意志が宿っている。雄弁な語り口をで聴かせる葬送行進曲。滲み出るような悲
愴美を描いている。
私はこの第1、第2楽章を聴いて大感激して一生の宝を手にした気分になったのだが・・・・・
しかし・・・・いかなるわけか???第3、第4楽章に私は共鳴できなかった。ところどころにハッとするよな美しさ、雄
弁な語り口を感じさせるが、それが全体として魅力として伝わらないのだ。
私が評論ならその理由を述べる必要があるが、私はただの感想文書きである。残念に思うだけである。
02/12/24
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