●モーツァルト 交響曲 第38番 「プラハ」
 ロンドン交響楽団
 録音:1959年 1月
 LONDON POCL-9787



 この録音を最初に聴いたときは驚きました。パドヴァ・ヴェネト管弦楽団と録音(1996年)と同じ演奏
が展開されたことに・・・・データーを見ると1959年の録音です。マーク39歳,クッキリした骨太の響き,
内声部をクッキリ活かしメロディを大きく歌う表現,それでいてスッキリした味わい。

 驚いてパドヴァ・ヴェネト盤を聴き直すとアクセントの付け方,メロディの歌い方,強弱の付け方がより激
しく,大胆になるっている!?それなのにパドヴァ・ヴェネト盤は自然にロンドンSO盤は荒く感じられる。
音楽ってものは不思議ですね。

 私はマークのモーツァルトを凛々しいと表現してきたが、このロンドンSO盤はパドヴァ・ヴェネト管弦楽団
との録音と比較すると凛々しさはやや後退しているように感じる。しかし,替わりの厚みのある響きとスケー
ルの大きさが感じられる。
 私は素人だが音楽の完成度,充実度ではパドヴァ・ヴェネト盤が上であろう。しかしマーク・ファンを自認
する私はロンドンSO盤の荒さが不思議と魅力に感じてしまうのである。

 02/04/04

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