●1999年7月4日
 石橋メモリアルホール
 アンサンブルSAKURA
 指揮:宇野功芳
 第9回定期演奏会の感想です。

 今回のプログラムは「エグモント」序曲、交響曲 2番と7番のオール・ベートーヴェン・プロ
グラム、私の好きな曲ばかり、昨年の(98年1月18日)の演奏会がよかった、のでおおいに期
待が高まった。

 エグモント序曲の演奏では指揮者との呼吸が少し噛み合っていないとの印象でした。

 交響曲 第2番はエネルギッシュな演奏で、これぞ!ベートーヴェンといいたくなる演奏でした。
圧巻は第4楽章でエネルギッシュで雄渾な響きが印象に残りました。

 正直、エグモント序曲は印象が薄かったのですが、ベートーヴェンの2番では指揮者との呼吸が
噛み合っていたと思います。

 後半は交響曲 第7番です。CD化された新星日本交響楽団との演奏では第1楽章が実に大胆で
個性的を突き抜け宇野功芳/編曲といった趣をたたえていました・・・・でも好きなんだな、この爆演
が・・・・

 さて、さて今回はどうするか?新星響との演奏は暴れすぎと考えオーソドックスな演奏になるの
か?奇妙な期待感がありました。

 結果はやっぱりというべきでしょうか、大暴れしてくれました。第1楽章の主題展開部の、のた
打ち回るような表現は、この曲の新たな魅力を引き出したと私は思っています。

 とにかく、この表現は宇野氏が自己のモノとして完全に消化した表現に私は思えます。

 第4楽章は、まさしくドラマチックな演奏です。終局のクライマックスに向かって熱く盛り上り、
高揚してゆくのが感じられます。最後は宇野氏の指揮棒が飛ぶハプニングが起こります。エネルギッ
シュで熱い演奏でした。

 しかし・・・・宇野氏の意欲的な指揮にオケが力んでしまったように感じられました。このことは一発
勝負の演奏会では致し方ないでしょう・・・・でも残念。


99/07/05


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