Rhapsody in Kunya


2006年12月23日(土)

今年購入したCDを振り返る〜がっかりCD編 その1

●ブルックナー 交響曲 第9番
 ハンス・クナッパーツブッシュ/指揮
 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
 録音:1963年1月24日(ライブ)
 DREAMLIFE DLCA 7011

 クナッパーツブッシュとミュンヘンフィルはこの演奏会の前後に同曲をウェ ストミンスターに録音しており,私も愛聴盤として親しんでおりました。あの演奏にライブの高揚感が加わればトンでもないことになる。感動のあまり涙だに打ち振るえのではないか?

 さらにプロデュースは盤鬼平林直哉氏が担当しバイエルン放送局提供によるテープからCD化された由緒正しい製品である。期待するな!と言う方が無理である。

 ところが、意外や意外(??)聴き始めると演奏はライブならではの高揚感はあまりなく、スイスイと速めのテンポで淡々と進められるのである。第3、第4楽章になると演奏に熱が入るが録音に厚みがなく「こんなハズでは??」ともどかしさを感じるのである。

 クナッパーツブッシュはオケから厚みのある重厚な響きを引き出すタイプであるが、マイクの性能か?セッティングの影響か?録音をとおして聞こえてくるのは厚みがなく軽く上品な響きなのである。

 演奏が高揚すればするほどクナッパーツブッシュのよさが失われてゆく・・・・・感動ではなく「もどかしさ」を感じるCDであった。


2006年12月10日(土)

今年購入したCDを振り返る〜よかったCD編 その2

●モーツァルト 交響曲第40&41番
 ニコラウス・アーノンクール/指揮
 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
 録音:1983&82年
 WARNER WPCS-21007

 本やネットの評判では刺激的・過激な演奏との風評であった。耳を傾けると鋭角的な強弱、局所的なテンポ変化、金管の強奏、ティンパニの強打などたしかに刺激的である。

 しかし、ラジオ、テレビ、映画などでさまざまな刺激的な音楽に慣らされた、私には過激なほどの刺激は感じなかった。

 大事なのは演奏スタイルより私がこの演奏を楽しめたか否かである。

 結果は表題のを見てください。 


2006年12月 9日(土)

今年購入したCDを振り返る〜よかったCD編 その1

●ブルックナー:交響曲 第8番
 エフゲニー・スヴェトラーノフ/指揮
 ソヴィエト国立交響楽団
 録音:1981年
 Scribendum SC 020

 私の偏見かもしれないがスヴェトラーノフの風貌とブルックナーには違和感があった。

 しかし、この録音を聴くと違和感がなかった。素直に力強い演奏に耳を奪われた。ブルックナーの崇高な感じは後退しているが、スケールの大きい音の塊が楽しい。ブラスセクションは強力であるが、うるさくなく迫力として感じられる。

 特に気に入ったのは第1楽章でゆっくりとしたテンポで密度が濃く、間延びした感じは皆無であった。

 ブルックナーの8番はこのようなパワフルな解釈にも堪えうる。発見であった。


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