●仮想対決−−ファイティング原田VS辰吉丈一郎

 さぁ!注目の対決です!!

 それでは、実況席を紹介します。解説はデパート越後屋さん。赤コーナ、原田陣営のレポートは
林 聡。青コーナ、辰吉陣営のレポートは飯守 邦也。実況は星川 夏彦でお送りします。

  星川:まずは越後屋さん、どんな展開を予想しますか?
越後屋:そ〜ですね。原田は1Rから行くと思います。辰吉はプレッシャーをかけてくると思いま
     す。とにかく、勝負の鉄則である、主導権をどちらが先に握るか?注目したいですね。
  星川:さあ、越後屋さん。まず、原田が勝つとしたらポイントはどこでしょう?
越後屋:まず、注意しなければ、ならないのは辰吉のプレッシャーに負けないこと、それと爆発力
     のある連打を打たせないことですね。
 星川:それでは、辰吉が勝つとしたらポイントは?
越後屋:原田のジャブとフット・ワークに負けてリズムに乗せないこと、原田はリズムにのると怖
     いですからね。それにはジャブで打ち負けないこと・・・・
 星川:そうですね、辰吉の連打には爆発力がありますね。
越後屋:そうなんですね。でも、いくら強いパンチでも当たらなかったら意味がありません。辰吉
     がそのキッカケをうまく捕らえられるか?注目です。

 〜両選手入場〜君が代吹奏〜コミッショナー宣言。〜

 星川:越後屋さん、両選手の表情どうですか?
越後屋:そうですね。両選手とも,、イイ表情ですね。 
 星川:ここで両陣営の様子をレポートしてもらいます。
     まずは青コーナーの飯守さ〜ん。
 飯守:ハイ、飯守です。
    辰吉選手とトレーナーに今回の作戦は?と聞いたところ「ミラクル・コンビネーションを
    お見せする」とのことした。そして、この試合に賭ける意気込みをビシビシ感じました。
    以上です。
 星川:そうですか。それでは、赤コーナーの林さ〜ん。
  林:ハイ、林です。原田選手、笹崎会長、非常にリラックスした表情です。「辰吉対策は万全
    である、あとは、それをリング上でお見せするだけです」と笹崎会長は語っていました。
    以上です。

〜両選手がコールされる。〜

【1R】
 星川:さぁ〜、第1Rのゴングです。原田がポーンとコーナーを駆けだしました!両選手リング
    中央でグラブを合わせます。

〜軽快なフット・ワークとジャブで原田が先制するが、辰吉、華麗なウィービング・ダッキングで
かわす。辰吉もジャブを放つが、原田のブロック・ウィービングでジャブを阻止する。〜

 星川:えっ〜、越後屋さん、両選手の動きどうですか?
越後屋:両者ともにイイですね。フット・ワークとジャブがスムーズに出ていますねぇ〜。
    
〜1Rは両者ようす見の展開で終了のゴングが鳴る。〜

【2R】
〜ここで辰吉、ジリジリ前進してプレッシャーをかける。原田はフット・ワークとジャブで対向
する。〜

 星川:辰吉が出てきましたね。
越後屋:そうですね。しかし、原田はフット・ワークでかわしています。しかも・・・・ジャブ
     を出しているから・・・・辰吉がペースを握ったとは、いえないと思います。

【3R】
〜辰吉、さらに前進してプレッシャーをかけジャブを放つ。原田はフット・ワークとジャブで徹底
的に対向する、特にジャブが光る。〜

 星川:それにしても原田しつこくジャブを出しますね。
越後屋:う〜ん、コレ作戦じゃ・・・・ないかなぁ〜・・・・プレッシャーに対向するのがジャブ
     では・・・・

【4R】
〜このラウンドになると原田のジャブが辰吉の顔面を捕らえるようになる。しかし、辰吉は強烈な
気迫で前進する。〜

 星川:ここで両陣営のレポートを入れてもらいます。赤コーナーの林さ〜ん。
  林:ハイ!原田陣営です。笹崎会長ですが「いいぞ。このままのペースでいけ!辰吉の顔面に
    ジャブを叩き込め!これからが勝負だ!」と指示がでています。以上です。
 星川:そうですか・・青コーナーの飯守さ〜ん。
 飯守:ハイ!青コーナーですが、「プレッシャーをかけろ!ジャブを忘れるな!ペースはこっち
    が握っている!」とのことでした。以上です。

【5R】  
〜原田はジャブでペースを握り、しだいにジャブからワン・ツーで辰吉の顔面にパンチをヒットさ
せる。辰吉の目が次第に腫れてくる。辰吉の体のキレが徐々にに失われ、パンチも次第に大振りに
なる。〜

【6R】
〜辰吉の体のキレ・スピードは鈍りだしてきた!原田はここで、ジャブから顔面へ、ボディーへと
攻撃の幅を広げる。リズムに乗る原田に辰吉は翻弄される。〜

星川:ここで両陣営のレポートをお願いします。まずは赤コーナーの林さ〜ん。
  林:ハイ!原田陣営は「作戦通りだ!辰吉の目とボディーを叩け!」と指示が出ています。
    以上です。
 星川:それでは、青コーナーの飯守さ〜ん。
 飯守:ハイ!辰吉の両目はかなり腫れ上がっています。辰吉への指示は「ジャブで原田の前進を止
    めろ!リズムにのせるな!」と激が飛んでいます。
    以上です。
 星川:さぁ、これまでの展開、越後屋さん・・・・どう見ますか?
越後屋:うん〜、ペースは原田ですね。このままリズムに乗ると・・・・原田・・・・有利です。し
    かし、辰吉には爆発力がありますから・・・・残り6R・・・・まだ、まだ・・わかりません。

【7R】
〜リズムに乗った原田はジャブからボディーへ、顔面へ、リズミカルにパンチを打ち込む、辰吉もこ
の猛攻に耐え前進する。両目を腫らしながらも、ときおり辰吉のフックが原田の顔面を捕らえる!
しかし、原田はクリンチで流れを分断する。〜

【8R】
〜ますますリズムに乗った原田は、ボディーへ、顔面へパンチを決める。辰吉の体に疲れが見られる。〜

【9R】
〜原田はボディー中心に攻める、辰吉は手数も減り防戦的になる。〜

 星川:越後屋さん・・・・どうも原田はペースを握ったように見えますが・・・・
越後屋:・・・・そうですね、辰吉!苦しいですね。特にボディー攻撃が効いているようです。とにかく・・・・
     辰吉は正面に立ちすぎます!このままでは・・・・いくらタフな辰吉でも苦しいでしょう・・・・
 星川:そうですね・・・・しかし、ボクシングは一発のパンチで流れが変わる、ことが・・・・
    よくありますよね・・・・    
越後屋:そうです・・・・ですが・・・・正面に立ちすぎると、一発当たっても・・・・次に、つながらない
     んですよ・・・・

【10R】
〜ラウンド後半、原田は強烈な右フックを辰吉のアゴに突き刺す。さすがの、辰吉もロープに後退
する。ここで原田は狂った風車の如く連打で襲いかかる。必死にたえる辰吉!ラウンド終了のゴン
グが鳴り、なんとか辰吉ピンチを脱する。〜

【11R】
〜原田は冷静にジャブを突き、チャンスをうかがう。辰吉は10Rのダメージを引きずったままだ!
原田はジャブで辰吉をコーナーに追い込むと狂った風車の如く連打で襲いかかる。
 辰吉ピンチ!辰吉ピンチ!防戦一方になった辰吉!

 ついに、ついに!レフェリー・ストッ〜プ!!!
 
 11R2分59秒TKOでファティング原田が勝利しました!

 星川:いぁ〜、スゴイ試合でしたね。
越後屋:・・・・ええ・・・・そうですね。
 星川:まず、原田の勝因はなんでしょう?
越後屋:んん〜、そうですね・・・・一言でいえば作戦勝ちですね。前半ジャブで辰吉の目をつぶ
    し。中盤ボディー攻撃でスタミナを奪い。後半、連打で仕留める。言葉で表現すると簡単で
    すが・・・・そう簡単にできることではありません。
    きっちり練り上げた作戦を実行し、勝利した原田・・・・すばらしい!
 星川:それでは辰吉の敗因は?
越後屋:・・・・そうですね・・・・やはり、ムキになって正面から打ち合いに行った・・・・
    こと・・・・でしょうか・・・・
    しかしね。この短所が矯正できたら、まだまだ強くなる選手です。今後に期待したい
    です・・・・

  林:放送席!放送席!みごとTKOで勝利しました。原田選手に来ていただきました!
    おめでとうございます!!
 原田:ありがとうございます。
  林:最後の連打すごかったですね。
 原田:あっ・・もう・・必死でした・・・・辰吉くんが・ものスゴイ気迫で迫ってきたので・・
    負けない・・ように必死でした。
  林:作戦通りの戦いだったのでは?
 原田:いぁ、もう必死でした・・とにかく、負けないよう・・・・必死でした。
  林:辰吉選手の印象は?
 原田:もう・・すごい気迫でした・・パンチも強かったしね・・・・とにかく強かった。
  林:最後にファンの方にひとこと!
 原田:みなさんの・・お陰で勝つことが出来ました・・ありがとうございました!!

 星川:原田選手のインタビューでした。越後屋さん、放送時間が、もうすぐ終わりです。
    最後にひとこと!
越後屋:いやぁ〜、すばらしい試合でした!勝った原田選手はもちろん、負けた辰吉選手も最高のファ
    イトだったと思います。


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