●モーツァルト 交響曲 第41番 「ジュピター」
クラウス・テンシュテット指揮
北ドイツ放送交響楽団
録音:1980年6月9日(L)
EMI 7243 4
76740 2 0 NDR10122(輸入盤)
このCDはベートーヴェンの交響曲第7番とモーツァルトの交響曲第41番「ジュピター」のカップリングで発売
されているが、「ジュピター」は併録のベト7よりさらに熱い!CDの収録順がベト7 → ジュピターになってい
るのもうなずける。
ジュピターはハイ・テンポで進められ北ドイツ放送響はテンシュテットの発するオーラに煽られて第1楽章はオ
ケが先走ってしまう!そんな印象を受ける程である。
第1楽章のエンジン全開、渾身の力演、飛ばし過ぎを意識したのか?第2楽章は少しクール・ダウンして入っ
ているのがおもしろい。しかし、メロディーは大きく歌われ、スケールの大きい味の濃い表現で情熱的な第1楽
章をしっかり受け止めている。
第3楽章のゆったりとしたテンポ!?に聴こえるが(タイム表示を見るとやっぱり速めのテンポ)それでも全体
に漲る輝きと迫力がすばらしく、最終音を少し引き延ばして最終楽章に繋げている。
第4楽章は少しゆったり目のテンポ(に聴こえる)で入ってゆくが、次第に畳み込むように進行してゆく。「ジュ
ピター」の名称にふさわしい輝かしい迫力と壮麗さを兼ね備えた音響美が展開され音楽はグングンと緊迫感を
増しエネルギーが増幅してゆく。
しかし、単なるイケイケ燃え燃えの演奏に堕することはなく、燃え立つエネルギーが輝かしい迫力に昇華される。
この様子を是非、多くの人々に聴いて頂きたい。
併録のベートーヴェン:交響曲第7番はこちら→#Beethoven 15
05/01/17
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