第九の歌詞〜翻訳に挑戦
「♪ フロイデ〜、シェーナ〜、ゲッターフンケン、トッホター、アオス、エリーズィウム」 「歓喜よ!それは美しい神
の閃光。楽園からきた娘よ!」
ベートーヴェン 交響曲 第九!日本では年末の風物詩となっている。
告白します!私は巷に溢れる第九の日本語訳に違和感を覚えていた!
巷に溢れる第九の日本語訳からはあのメロディーのもっているパワー、熱気、エネルギーが感じられない。やたらと
上品だったり、難しい文語調だったり・・・・そこで思い出されるのが許 光俊氏の著書「クラシックを聴け!」に記載され
ている翻訳である。氏なりのスタンス・コンセプトで訳された翻訳で興味深い内容であったが・・・・文体を崩しすぎて(おそ
らく氏の確信的アンチテーゼだと思うが)言葉から発せられるパワー、熱気、エネルギーが不足している感じであった。
それならは他力本願はやめて自らの手で翻訳に挑戦しょうではなか!
さて、翻訳に手を染めると数々の困難が待ち受けていた。何処まで意訳するか?私のコンセプトは第九のパワー、熱
気、エネルギーを伝える翻訳で、シラーの詩ではない!と自分に言い聞かせて脳みそから汗と知恵を搾り出した。
そんな話をDr.カトリス氏に話すと氏も疑問に感じていたそうだ。氏の疑問は翻訳で意味が歪曲されていることであっ
た。そんな氏の意向を汲みDr.カトリス氏の翻訳を掲載している。
Dr.カトリス氏が指摘する誤訳の多い部分は朱色で示した。巷に溢れる翻訳と比べて是非比べてもらいたい。
そんな訳で氏の情熱と気迫を感じ、私の翻訳作業にも熱が入った。いろいろ言っているが私の翻訳はDr.カトリス氏
のものがベースとなって許 光俊氏もかなり参考にしている。
それではそれぞれの翻訳文を味わってくれ!
念のためだが、これはごく当たり前のことであるが私は巷に溢れる翻訳がおかしいと言っているわけではない。
翻訳のスタンス・コンセプトの違いなのである。